ロスカット延命戦略:証拠金を守るためのFXテクニック

爆益

一部のブローカーでは、証拠金維持率が一定の基準を下回った場合、ロスカットルールとして「損失の大きい順に強制決済」を行う方式を採用しています。(私が利用している楽天MT4もこの方式です。)この方式では、すべてのポジションが一斉に決済されるわけではないため、証拠金が大幅に減少することはありません。しかし、もし「損失の小さい順に強制決済」を行うルールが存在すれば、証拠金の減少を抑えつつ、反転を期待してポジションを延命させることができるのではないかと考え、2024年8月5日のドル円暴落を例にシミュレーション(空想)してみました。ロスカットの発動やその方式についての理解を深めるため、ぜひ次の記事も参考にしてください。

シミュレーション例:証拠金135万円の場合

証拠金を135万円と仮定し、160円から0.25円ごとに0.1ロットのロングポジションをナンピンした場合、140円付近でロスカットが発動するとします。このシナリオで全ポジションが決済されると、約90万円の損失となり、口座には45万円が残ります。

しかし、「損失の大きい順にロスカット」が適用された場合、160円のロングポジションが最初にクローズされます。この時点で反転が起こった場合、損失は20万円となり、平均建値は150円に下がります。

一方、「損失の小さい順にロスカット」が行われた場合、最初に142.5円のロングポジションがクローズされることになります。この場合、損失は2万5千円に抑えられ、平均建値は152.5円とやや上昇します。撤退までの距離が広がる一方で、延命=証拠金がゼロになるリスクも高まりますが、その分時間を稼ぐことで、市場の動向を見極めたり、次の手(資金調達)を打つ余地が生まれる可能性があります。

実際の活用と課題

しかしながら、この「損失の小さい順にロスカット」を採用しているブローカーは見当たりません(おそらくブローカー側に不利なロジックであるためです)。そのため、この戦略を実践するためには、証拠金維持率を常に監視しつつ、手動で決済を行うか、もしくはEA(自動売買システム)にこのロジックを組み込む必要があります。

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